アマゾンの商品に対するキーワードは、ユーザーが特定の商品に対して定義するものです。(例:headphones for kids(ヘッドフォン 子供用))
同じキーワードが、多くのユーザーによって検索されると、徐々にそのキーワードにより市場が定義されるようになります。
つまり、キーワードの本質は、市場を細分化するものです。
どの商品でも、1つ以上の細分化市場(細分カテゴリー)に属していますが、商品の属性やターゲット消費者、使い方などによって、市場はまた細分化されていきます。
たとえば、power bank(ポータブル充電器)は使用するシーン(日常/出張/アウトドア)に基づいて、5000/10000/20000ミリアンペアの3種類があります。しかし、女の子が2万ミリアンペアのpower bank(ポータブル充電器)を買って、いつものバッグに入れるのは、考えにくいことでしょう。
キーワードリサーチは、商品リサーチの簡易的・直接的なリサーチです。
商品リサーチは総合的な意思決定プロセスであり、コスト、利益、供給チェーン、市場成熟度と競争度を考慮して、特に自分の実力と市場の位置を合わせなければならないです。
キーワードリサーチは初歩的な意思決定過程を提供して、商品リサーチのために新たな扉を開きました。
例えば、十分な実力を持っているセラーに対して、月間検索数が10万を下回る市場は向いていないです。なぜなら、彼はどの商品も多額の予算を投入する用意をしているからです。
市場規模が十分に大きく、この市場は潜在力がある市場(直近3ヵ月間の検索増加率が10%を上回る)が期待がもてます。
子供用品に集中しているなら、キーワードには「kids(キッズ)」を入れれば、更に素早くいくつかの市場を狙うことができます。
キーワードリサーチにより、市場における最も基本的なマクロ(全体的な)視点で市場を知ることができます。キーワードリサーチの用語についてこれから紹介したいと思います。
検索数
検索数は市場の需要度と容量を直接に反映しています。
1つのキーワードは、その細分化された市場の1つのトラフィック(検索、アクセス)の入り口です。そしてこのようなトラフィックの入り口はまだ他にもたくさんあるかもしれないです。
セラー思い付き、検索したキーワードは、市場の需要の50%以下のキーワードかもしれないです。たとえば「bluetooth earbuds(Bluetooth イヤホン)」と「wireless earbuds(ワイヤレス イヤホン)」などのように、異なるキーワードでも類似した製品を指す市場の、検索数はかなり近いです。
細分化市場におけるキーワードをどうやって探すことができるでしょうか?ここでセラースプライトの動的マイニングを活用することができます。
動的マイニングでは、キーワードが属する細分化市場に基づいて、「lemon squeezer(レモンジューサー)」や「citrus juicer(カンキツジューサー)」といった、類似のターゲット消費者、使用シーンを持つ細分化市場をリサーチできます。
しかしその前提はこのキーワードは十分に正確であることです。正確でなければはっきりした市場でなければ定義することができません(誰かが「果物を2キロください」って言ったら、何の果物を買いたいのかは分からないでしょう)。
検索数は、横の比較(関連キーワードの検索数の比較)と縦の比較(キーワードの履歴トレンド)で最大の価値を発揮します。
検索数は定量的な指標です。現実的な検索指数として扱うことができるかもしれません。
商品数
商品数は市場供給量を反映しています。
しかし、2018年からアマゾンは具体的な商品数を隠しました。「10万+」などのあいまいな数字だけを提供するようになったのです。
アマゾンは2019年後半から、物流効率を最適化するために、地元のFBA倉庫(IPアドレスによって地域別に対応します)に基づいて、カスタマーに最も近い(距離上)商品を優先的に表示し、その結果、商品数がIPアドレスによって異なっています。
また、カスタマーの購買履歴に基づいて、より個人に対応した商品を展示します(特に中国のタオバオには、例えば1000元以上の高級婦人服をよく購入していることを発見した場合、100元ぐらいの服をなるべくお勧めしないようにしています)。
これらの要因により、商品数はますます飾りのようなものになっています。
また、商品数は関連商品数であり、そのキーワード下の商品だけが並んでいるわけではないです。たとえば、「sony headphones(ソニー ヘッドフォン)」を検索すると、「sonyイヤホン」のほかに、「Boseイヤホン」や「sonyイヤホンホルダー」も出てきます。
商品数はコアキーワードのみに対して参考になります。例えば「iphone xケース」の商品数(4万)は参考になりますが、「iphoneケース」の商品数(10万、正確ではない)は参考にならないです。「x iphoneケース」はさらに参考にならない(4万、正確ではない)です。
業界では、「需要供給指数」=需要/供給=検索数/商品数という競争の判断方式が流行しています。検索数がほぼ同じ2つの市場では、商品数が大きいほど競争が激しい(供給先が多すぎて)です。つまり需要供給指数が小さいほど競争が激しくなります。
これについては:
1、この指標の前提は、キーワードは必ずコアキーワードに限定しなければならないです。これで商品数は正確で有意義なデータになります;
2、商品数は市場の競争を完全に反映することができないです。例えば2010年前後に、中国の海賊版スマート携帯電話は約1000のブランドがあって、数百万元の資本があれば市場に参入することができました。現在では主流の携帯電話のブランドは10個ぐらいしかないですが、市場参入の敷居は10億級で、競争は更に激しくなりました。
3、市場競争を反映できるのは、市場独占指標(供給側の競争)です。例えばこの細分化市場における上位10商品と上位100商品の販売数比(セラースプライト-市場リサーチ-商品集中度を参考してください)です。
検索のトレンド
検索のトレンドの推移は、細分化された市場の販売サイクル、および季節性や休日性を直観的に反映しています。
ライフサイクルはグレードアップ(最新モデルの更新)が速い商品に対して参考価値がより大きいです。例えばある型の携帯ケースでは、普通は発売して1年ぐらいで売上が下回りになります(新型モデルが発売するため)。
商品の季節性に対しては、商品の販売トレンドの推移より、検索トレンドの推移の方がより反映されます(特定のモデルが対象の携帯ケースは往々にして市場を代表しないため)。
所属カテゴリー
同類の商品であっても、使いシーンや人によっては、セラーがそれを異なる市場のカテゴリに属させる可能性があります。
例えば、「phone x case」は、「Cell Phone & Accessories(携帯電話・スマートフォンアクセサリー)」を主要なカテゴリーとしていますが、防水や落下防止という機能を主としているため、「Sports & Outdoors(スポーツ・アウトドア)」に出品しているセラーもいます。財布付けのケースであれば、「Home & Kitchen(ホーム・キッチン」に出品しているセラーもいます。
だから、所属カテゴリーは商品リサーチに対して参考価値があります。「phone x case」は競争に直面する時には難しいです。もし商品の個性をアピールしたいなら、「Arts、Crafts & Sewing(ホビー > 手芸・工芸)」に置くこともできます。
含まれるキーワード
もしいくつかの市場で、例えば「子供用]市場、「LEDライト」市場を深掘りしたいなら、元キーワードを入れた方がいいです。(例えば:led、kids)
さらに、他の条件を考慮します。例えば最近の3ヵ月間に売上増加率が10%以上を上昇した商品を絞り込みます。
PPC価格(広告のクリック単価)
同類の市場に対して、PPC価格を比較は、ある程度市場競争度を反映することができます。(例えば:「iphone x case(1.0ドル)とiphone x clear case(0.8ドル)」。)
ここで注意してほしいのは、同類の市場でなければならないです。「standing desk(5.0ドル)」と「ipad holder(1.3ドル)」のPPC価格を比較することは意味がないです。
PPCコスト率
これはセラースプライトのオリジナルな指標です。同じ値の商品を販売するためのトラフィックのコストと指します。
「PPCコスト率 = PPC価格/商品平均価格*100%」で算出されます。例えば、「iphone x case」の場合、PPC価格は1.0ドル、商品の平均価格は12.1ドルです。したがってPPCコスト率は1.0/12.1 = 8.3%であり、つまり100ドル相当の値の商品を1回販売したは、1回あたりのトラフィックコスト(アクセス数・セッション数にかかるコスト)は8.3ドルです。
ここで注意してほしいのは、8.3は相対値(指数)であり、PPC価格やACOS値を表していないです。
PPCコスト率が低いほど、この細分化市場におけるトラフィックコストが低い、つまり競争が穏やかであることを意味します。この市場が潜在力に少ない予算で参入する余地があることを意味します。
クリック集中度
セラースプライトではクリック集中度を直近2週間のデータで算出しています。これは予測的ではなくて、正確な指標です。
たとえば、あるキーワードを検索したとき、検索結果ページは1万のクリック数があり、クリック数が上位3つのASINが全てのクリック数の80%を占めているとします。
これは、この上位3つのASINが売り上げを伸ばす力は強すぎて、市場全体の売上を吸い取られてしまったことを示してます。このキーワードの検索数が多いにもかかわらず、他のセラーがその中から利益を捻出するのは難しいです。代表的な例はキーワード「airpods」(月間検索数1000万以上)です。
以上の指標を理解した上で、実際に商品を選ぶ段階を見てみましょう。
1、実力があるセラーに対して
商品を選ぶ段階には、検索数がある閾値(しきい値)以上のものを優先的に選択します。例えば3C類商品検索数=20万件、ペット類商品=5万件などです。
もちろん、中小のセラーでは、検索数は少ないのを優先的に選択します。例えばペット類:検索数1万から5万の間です。
2、新しい潜在力市場を探すセラー
商品を選ぶ段階には、2つの要素を優先しして参考にします。
(1).検索数が持続的に増加(直近3ケ月の検索数増加率は10%から15%を超えています)していることです。なお、当月の急増は、季節商品である可能性もあります。
(2).今年出たばかりの市場(昨年の検索数=0)。
3、ある細分化分野・カテゴリーを深堀するセラー
例えば、アウトドアスポーツ用品に集中する場合は、カテゴリー「Sports & Outdoors(スポーツ・アウトドア)」を優先的に選択します。
子供用品に集中すると、リサーチ条件はデフォルトでキーワード「kids」が含まれます。
4、競争に関心があるセラー
競争の激しさは市場の成熟さの表現であり、一般的に潜在力市場の競争は穏やかで、つまり市場の初期にあります;
クリック独占率、或いはトラフィックコスト値からランキングすることで、クリック独占率が最も低いキーワード市場を見つけることができます。
以上、4つの要素を取り上げましたが、セラーにとっては、自分の実力と好みに基づいて、まず1つの要素を選択してください。
さらに1 ~ 2の要素を重ねて、その次元の指標値の大きさを調整していきます。
最後にランク条件をつけて、1つの商品リサーチ候補リストが出てきました。
残りは、市場ごとに細分化し、セラースプライトで市場リサーチし、ライバル商品リサーチから分析することです。
ちなみに、システムから推薦したいくつかのプリセットモードを通じて、データから商品リサーチに関する初歩的な認識を得た方がいいです。