この記事でわかること:Amazonブランド登録(Brand Registry)の概要、登録に必要な要件(商標の有無や商品写真など)、登録後に利用できる具体的なメリット(ブランド構築・保護ツール)、そして申請から承認までの手順をステップバイステップで解説します。
「自社ブランドの商品ページが他のセラーに乗っ取られた」「A+コンテンツを使って商品ページをリッチにしたい」。Amazonで本格的にブランドビジネスを展開するなら、Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)は必須の第一歩です。このプログラムに登録することで、ブランドの保護と成長のための強力なツールを無料で利用できるようになります。本記事では、ブランド登録の要件から具体的なメリット、申請の流れまでを詳しく解説します。
1. Amazonブランド登録とは
Amazon Brand Registry(ブランドレジストリ)は、有効な登録商標(または出願中の商標)を持つブランド所有者向けのプログラムです。日本では一般的に「Amazonブランド登録」と呼ばれています。
このプログラムの主な目的は、ブランドの「保護」と「構築」の2つです。
- ブランドの保護:他社による模倣品の排除や、商品ページの不正な改変を防ぎます。
- ブランドの構築:A+コンテンツやブランドストアなどのマーケティングツールを利用し、ブランドの魅力を高めます。
登録自体は無料であり、費用が発生するのは商標登録の取得時のみです。
2. ブランド登録の要件
Amazonブランド登録に申請するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 商標が必要:登録済みまたは出願中の有効な商標が必要です。対象となる商標は、文字商標(ワードマーク)または図形商標(デザインマーク)のいずれかです。
- 商標は政府機関が発行したものであること:日本、米国、EU、英国など、対応国の政府機関が発行した商標である必要があります。
- 商品またはパッケージにブランド名が表示されていること:ブランド名が商品またはその包装に恒久的に表示されていることを示す写真が必要です。ステッカーやタグ、デジタルモックアップは原則として認められません。
商標がない場合の選択肢「IP Accelerator」:まだ商標をお持ちでない場合でも、AmazonのIP Acceleratorプログラムを利用すると、信頼できる弁理士とつながり、商標出願中でもブランド登録の特典を早期に受けられる可能性があります。
3. ブランド登録のメリット
ブランド登録を完了すると、以下のような強力なツールが利用可能になります。
ブランド構築ツール(攻めのメリット)
| ツール名 | 説明 |
|---|
| A+コンテンツ(旧EBC) | リッチな画像や比較表、ブランドストーリーを商品説明に追加し、コンバージョン率(CVR)の向上が期待できます。 |
| ブランドストア | Amazon内に複数ページのブランド専用ストアフロントを作成し、全商品を一括で紹介できます。 |
| スポンサーブランド広告 | カスタムヘッドラインやロゴを表示できる広告で、ブランド認知度向上に効果的です。 |
| Amazon Vine | 信頼できるレビュアーに商品を提供し、初期の口コミを獲得できます。新規出品者特典では無料登録が可能な場合もあります。 |
ブランド保護ツール(守りのメリット)
- 相乗り出品(ハイジャック)の排除:不正な相乗り出品者を排除し、商品ページの品質を守ります。
- 商品ページの編集権限の保護:自社ブランドの商品詳細ページの編集権限を独占できます。
- Project Zero:偽造品を自動的に検出・除去するセルフサービス型のツールです。
- Transparency(トランスペアレンシー):商品に一意の認証コードを貼付し、偽造品の流通を防ぎます。
新規出品者向け特典プログラム(2026年):2026年現在、ブランド登録を完了した新規出品者を対象に、700万円相当の特典(売上還元、Amazon Vine無料登録、Transparencyコード無料提供など)が提供されている場合があります。
4. 申請手順
ブランド登録の申請は、以下のステップで進めます。
ステップ1:出品用アカウントとセキュリティ設定の準備
大口出品(プロフェッショナルプラン)への登録が必須です。
ステップ2:必要書類と情報の準備
申請前に以下のものを用意します。
- 商標情報:商標登録番号または出願番号
- ブランド名:商標証書に記載された通り(大文字・小文字・スペースまで完全に一致)
- ロゴ画像:図形商標の場合はロゴ画像が必要
- 商品カテゴリ:販売予定のカテゴリ
- 商品またはパッケージの写真:ブランド名が恒久的に表示されている実物の写真
⚠️ 申請時の注意点
- ブランド名は商標証書の表記と完全に一致させる必要があります。
- 商品写真は実物の商品またはパッケージで、ブランド名が恒久的に表示されているものを使用します。
- 登録しようとしているブランド以外のASINを追加しないでください。申請が却下される原因となります。
ステップ3:申請フォームに入力して送信
- Amazon Brand Registryポータル(brandregistry.amazon.co.jp)にアクセスします。
- セラーセントラルの認証情報でログインします。
- 「ブランドを登録する」(Enroll a new brand)をクリックします。
- 商標情報、ブランドデータ、商品画像を含む申請を完了させます。
- 「送信」(Submit)をクリックします。
ステップ4:確認コードの受信と提出
申請後、Amazonから商標登録録の公開連絡先に確認コードが送信されます。このコードをBrand Registryポータル内で入力して、登録を完了させます。
確認コードが届かない場合は、商標登録の公開連絡先が最新の情報か確認してください。
ステップ5:審査と承認
コード提出後、審査が開始されます。一般的な承認期間は数日〜10営業日程度です。審査が完了すると、ブランド登録が有効になり、各種ツールが利用可能になります。
5. よくある質問(FAQ)
ブランド登録が却下される主な原因は何ですか?
主な原因として、①商標とブランド名の表記が一致しない、②商品写真の不備(ステッカーやデジタルモックアップの使用など)、③商標権者と申請者の不一致が挙げられます。特に表記のズレ(スペースや記号の違い)は非常に多いミスです。
ブランド登録には費用がかかりますか?
Amazonブランド登録自体は無料です。費用が発生するのは、商標登録を取得するための特許庁への出願料(日本で1区分あたり44,900円程度)や、弁理士への相談・手続き代行費用です。
ブランド名承認とブランド登録の違いは何ですか?
ブランド登録(Brand Registry)は商標が必要で、A+コンテンツやProject Zeroなどの高度なツールを利用できます。一方、ブランド名承認は商標がなくても利用できる簡易的な手続きで、申請期間は約5日と短いですが、利用できる機能は限られます。
商標出願中でもブランド登録はできますか?
はい、商標出願中(Pending)でもブランド登録を申請できます。ただし、審査が完了するまでは一部の機能が制限される場合があります。
ブランド登録の審査期間はどのくらいですか?
確認コードの提出後、通常は数日〜10営業日程度で審査が完了します。ただし、申請内容に不備がある場合は、追加対応が必要になることがあります。
著者:セラースプライト(SellerSprite) 編集部
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